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俺はドアを閉めてもう一度寝ようとした。
でもふと猫と目があった。
猫はじっと俺の事を見つめている。
よく見ると体中は傷だらけ、ガリガリに痩せ細った小さな体はとても飼い猫には見えなかった。
信二「お前…飼い主に捨てられたのか??」
じっと俺の事を見つめる猫に、何故か少し愛着が湧いた。
多分、自分と猫の立場をダブらせていたんだと思う。
俺はドアを閉めずに台所に向かい、冷蔵庫からシーチキンの缶詰めを取り出した。
信二「今回だけだからな。俺は貧乏暮らしなんだ。そんな俺にもう食いもんたかりにくんなよ。」
そう言って俺はシーチキンを差し出した。
猫は最初少し警戒しながらも、シーチキンを食べ始めた。
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