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『…え?
…やっぱり…
ここは異次元だわ…』
マリンは眼下に広がる見知らぬ形の家々と、自分のたどり着いた場所とを
上空から見渡すと
絶望に似た感情に満たされた。
これでは
もうお父さんの元に
すぐに戻ることは不可能…
自分であのマシーンを改良して、
父マルナムの待つ
あのマリンの故郷に
帰るより他手だてがない事は
マリンにも充分わかっていた。
『少しでも早く
お父さんを助けに行かなきゃ…』
『あ、…でも…
コレは奴らには渡せないわ…』
『でも、この石のちからがあれば、
あの装置の性能を増強出来るわ…』
『そうよ…
そのためにひとまず使った後に、
お父さんの希望通り
この石を破壊すれば…
いいんだわ……』
マリンはぎゅっとその小さな箱を握りしめた。
『ひとまずは
使える資材を集めなきゃ。』
マリンが 移動しようと、クッと前かがみになったその時…
『!!?』
ドカーーーーン
💥💣💥〓
突然マリンの真下で垂直な爆発が起きた。
『きゃああああ!!!』
その爆発にまともに巻き込まれ、マリンは吹き飛ばされた。
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