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ーー 朝 ーー
ガガガ…ガガ…
ウィーン ガリガリガリ ガリ
キュイーン……キュルル……
『…』
『出来た…』
老人は その厚い丸眼鏡の奥の目を、
鋭く光らせると
口元からニヤリと笑みをこぼした。
『どれどれ…』
ウィーーン…カタン
キラッ
老人が振れると、
『それ』は不気味に
赤い目を光らせた。
『おぉっ…完璧じゃ!』
『やはりワシは天才じゃ!』
『ヒャヒャヒャ…』
『ヒャーッヒャッヒャッヒャッ!』
ひっそりと作られた地下室に、
老人の甲高い笑い声だけが響いた。
それが悲劇の始まりになろうとは…
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