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ジリリリリリ
ガッ ベシッ ガタン…
『………ん~…』
『むぅ…ぅ…』
朝かぁ…とぼやきながら正義(まさよし)はむっくりと這うように起き上がる。
大きなあくびをして、ぼーっとした頭をボリボリかきながらベットから降りると、ふと窓際の机に置かれた一枚のプリントに目が止まった。
『あぁちゃー…』
『今週末に父兄参観があるんだった……』
『ウチにゃじーちゃんしかいねえからなぁ…』
プリントを持つ手がわなわなと震える。明らかに嫌そうな顔のまま
『しかたねぇ。じーちゃんに頼むっきゃねぇな』
と呟くと 諦めたのか、部屋を後にし、
パジャマのまま階段を降りていく。
『んあれ?』
『じいちゃん居ねーな。』
『あぁ、まぁた地下室か。』
トントントントン
ガチャッ
『じいちゃん、ここかぁ?』
正義の声にビクッと反応したのは白衣に丸眼鏡の老人。
『お、おぉ。もう朝か。
どした?正義。
ワシになんか用か?』
じいちゃんは引きつった笑顔で上半身だけ振り返る。
『…怪しいな…。
…じいちゃん、
そこどけ!
ここでなにやってたんだ?』
『まぁたふざけた発明…』
『!』
『あ゛ーーーーーー!』
『わーーーーーーる気は無いんじゃ💦今回も成功じゃ💦』
正義はじいちゃんの発明品を手に取ると
ヘタヘタと座り込んだ。
『ほ、ほれ、こりゃあまた凄いぞぃ。』
『名付けて【自動ソウジッキーⅡ】じゃ!』
バキッッッ!💢
禿げた頭にクリーンヒット。
『ジジイ💢
てめぇまた何てことしてくれてんだー!!💢💢』
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