シャロンの騎士団

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「破魔の錆――いかなる魔力も錆とかす毒だ。拷問するつもりはない、今楽にしてやるよ。」 化物は笑った。 「シャロンの騎士…まさかこれほどのものとはな…」 少年はその言葉に耳もかさず、何かを唱えだした。少年の体が黒く光る。 「滅!」 少年が手を振り上げた瞬間に、小さかったナイフが藍色に光る槍のように変わり、見上げるほどに大きくなり空に向かって突き上がる。。 化物は即死だった。 ナイフは光となって消え、化物も死体が砂に変わっていく。 少年はその場に残ったガイウスの槍を持ち、その場をはなれようとした。 その瞬間に町の人々が教会の扉をたたく音が聞こえてきた。 「おっと、かんぬきはずすの忘れてたわ…もう安全だろ。」 少年は出口にはしり、かんぬきを外そうとした。 「いやいや、すいません。かんぬきをはずすの忘れてましたわ。」 ドアの向こうにいる住民に話しかける口調は、さっきとはうって変わってひょうきんだ。 「スゴい音と恐ろしい悲鳴が聞こえたが…なにかあったのか?」 住民は町の保安官のようだ。 戦いの音をきいてとんできたらしい。
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