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芙愛×円堂①
「芙愛ー、早く早くー」
「ちょ、ちょっと円堂先輩…早い…」
「悪い悪い、でも早くしないと間に合わないんだよっ!!だから早くっ」
「は、はぁ…」
『どうしても見せたいものがあるから、今夜鉄塔広場まで付き合って欲しい!』と円堂先輩に誘われた。
特に予定もなかったから勿論大丈夫だと返事した。
だって、せっかく憧れの円堂先輩と2人っきりになれるのだから。
断るなんて、ありえない。
「はぁはぁ…、やっと着いた…」
「芙愛お疲れっ…て言いたい所だけど…」
「へ…?」
「ここからだと全然見えないから、ちょっと鉄塔上がるぞ!」
「Σえぇっ?!ι」
ここからだと見えない?何の事だか。
自分の家からここまで走って来て、疲れてヘトヘトだったけど
円堂先輩の可愛い笑顔を見たら、疲れなんてどこかに吹っ飛んでった。
…そして、はしごを上り見晴らしが良い所に着くと先輩は嬉しそうに僕の手をとり
街の方に指差して
「もう直ぐなんだ」
と言う。
握られた手からじんわりと彼の熱が伝わって、ドキドキしていると
いきなり彼は「あっ!!」と大きな声をあげた
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