Side・尋樹

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つか、そろそろ入学式始まるな....。 俺はケータイを取り出して生徒会専用の車を呼んだ。 随分遅くなったしなぁ....。 冴、キレてんだろうなぁ....。 そんな事を考えてたら、佐々木歩幸が突然叫んだ。 「あー!!入学式!!」 忘れてたのか!! お前なんでここにいんだよ!! 入学式に出席するために体育館探してて迷子になってたんだろ!! 俺は当然吹き出してしまった。 ホント、コイツって面白ぇ。 なんか....ハマっちまいそうだ....。 俺が笑ってると、佐々木歩幸は拗ねたのかソッポを向いた。 可愛いだろ、おい....。 今から入学式なのに、襲っちまいそうになるだろうが。 俺が体育館まで送ってやると言えば、上目遣いで睨んできた。 やべぇ....完全にオチた。 この俺が....さっき知り合ったばかりの、しかも、男に....。 「金髪さんだって面白いじゃんっなんでか顔赤くなるし」 そんな事を考えてたら、佐々木歩幸が突然そんな事を言い出した。 金髪さんって....俺? いや、確かに金髪だけど....。 しかも、なんで俺が赤面してるか分かってねーし....。 愛しさが込み上げる。 俺の顔は今、みっともないぐらい緩んでるだろう。 だって、愛しすぎるから....。 こんなに綺麗なのに、無自覚で天然で鈍ちん....。 可愛い。 欲しい。 佐々木歩幸のすべてが欲しいと思った。
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