友達

6/9
前へ
/33ページ
次へ
「あ、このクラスには噂の特待生もいるよな?」 俺の事だ。 つか、なんだよ、噂って....。 「先生、俺です」 俺は片手を挙げた。 先生の視線が俺に止まる。 「!!」 先生は目を見開いて俺を見る。 え? 俺なんか変? 先生にガン見されてるんですが....。 てか先生、顔赤いんですが、風邪ですか? 「佐々木....俺の恋人になんねぇ?」 「....ハ?」 何言ってるんですか、この教師。 堂々と生徒をナンパしたし....。 「ちょっと先生!!ふーちゃんと付き合いたかったら、僕を通してよね!?」 俺がポカンとしてたら、神崎くんが先生を注意?してくれた。 「なんで神崎に言う必要があんだよ?」 先生は不機嫌そうに神崎くんに言った。 「ふーちゃんは僕の友達だから当たり前でしょ!?ふーちゃんは僕達が守るの!!」 神崎くんはあっかんべーをしながら、先生に言い返す。 友達....。 神崎くん友達って言ってくれた....。 友達なんていなかった俺はそれがすごく嬉しくて、自然と頬が緩んだ。 「....佐々木くん、その顔ヤバイ。惚れそう....」 隣の席の人の言葉でふと我に帰る。 周りを見れば、皆がなぜか赤い顔して俺を見てた。
/33ページ

最初のコメントを投稿しよう!

732人が本棚に入れています
本棚に追加