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俺が叫ぶと、金髪さんは吹き出した。
「おまっ....アハハハハっ」
金髪さんは涙目になりながら笑ってた。
「もー、腹イテェ....勘弁してくれよっ」
勘弁してほしいのはこっちだ!!
忘れてたんだからしょうがないだろ!?
つか、笑い過ぎだろ!!
俺は気恥ずかしさと怒りが混じって、ソッポを向いた。
「ワリィワリィ、体育館まで連れてってやるから、機嫌直せよ」
金髪さんは目の端に浮かんだ涙を拭いながら言った。
「....体育館連れてってくれるから許す」
一応睨み付けたつもりだけど、身長的に上目遣いになったから迫力はないだろう。
でも、金髪さんは何故か耳まで真っ赤になっていた。
変な人だ....。
「金髪さんだって面白いじゃんっなんでか顔赤くなるしっ」
言われっぱなしも悔しいから、俺も言ってみる。
金髪さんは一瞬キョトンっとした顔になり、すぐに柔らかな笑顔になった。
その笑顔に一瞬ドキリとした。
「俺は2年の春日井 尋樹(カスガイ ヒロキ)だ。よろしくな、歩幸」
クシャリと髪を撫でられた。
途端に心臓がドキドキし出す。
うわっ
なんだ、これ!?
顔が熱くなる。
こんな気持ち初めてだ。
「よろしく....です。春日井、先輩?」
「なんで疑問系なんだよっアハハっ」
先輩は楽しそうに笑ってる。
なんでかな?
先輩の笑顔見てたら、胸が暖かくなる。
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