始まりを告げる日

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教師「………ん~」 担任は、白河の座席をどうするか迷っていた。 新しく机を置ける場所が、神崎の隣しかなかったからである。 みんなに避けられ、教師からも見放された彼の周りには、机も椅子もなかった。 はたから見れば、どう見てもイジメに等しい。だが、それを誰も指摘しない。 彼自身も何も感じない。 すると、待ちくたびれたのか、白河が口を開いた。 白河「先生。机と椅子は準備してくれているんですよね?」 教師「あ、ああ。廊下に用意してあるぞ」 白河「わかりました」 それだけを言うと、白河は教室から出ていった。
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