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「はあ…良かった」
美央と別れ、屋上できいと陽なたぼっこしていた。
「私なら…美央だから疑うけどな」
大好きなパックのミルクティーを飲みながら、きいに脅しをかける。
「美央ちゃんは確かに意地悪だけど…」
「“人の男はとらない”って?そう思ってるの?」
少しムキになる私に驚くきい。
「な、何よ。珍しく甘菜が怒ってるじゃない」
「違うよ。きいがそんなのほほんとしてるからっ…」
言い掛けてやめた。
だって、その先にいたのは……。
「何?中谷」
「…あ、バレた?」
えへへっとふにゃふにゃな笑顔を振りまくのは――…
中谷渚だった。
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