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じ、潤ちゃんっ…!
息を殺して、潤ちゃんが言うのを待っていた。
「別れるしかないっしょ」
…は?
ちょっと…待てよ。
「ヒドぉい、潤」
美央がそう言うと、潤は嘲笑うように言った。
「付き合って1年。ヤラせてくんねぇんだもん」
流石に怒りを覚えた。
「まあ、美央は付き合って次の日にヤラせてくれたもんな」
「美央、優しいっ♪」
ふざけんな…
お父さん、お母さん、中谷、きぃ…
親不幸者ですみません。
しかし、もう限界。
私は勢い良く教室の扉を開けた。
「…おい。てめぇら、ざけんじゃねーぞ!」
裸で抱き合っている2人に怒鳴り散らす。
私は…もの凄い剣幕だろうな。
潤ちゃんと美央はハッとして私に驚いて体を離した。
「…あ、甘菜ちゃん」
「あ″?!何が甘菜ちゃんだ野郎が!」
そう叫ぶと美央が開き直った。
「どーせ、鱚香がいけないんでしょ?
美央達、悪くないよ」
「知らねぇよ。人の恋愛なんか。
…けど、私が聞く前からデキてたんだろ?
てめぇらみてぇな恋愛何かどーでも良いけど、
鱚香の男とる奴は、許さねぇ」
あまりの恐ろしさに驚いたのか美央は表情が歪む。
そして潤を睨んだ。
「ヤリ目だろ?私はさぁ…
ヤリ目が一番嫌いなんだよ」
そう言うと、潤の右頬にストレートをかました。
渾身の力で。
案の定、鼻から血を出し倒れている。
「あ。そうそう…
てめぇはそーゆうモンいらねーよ」
男の急所を思い切り踏みつけた。
潤は情けない悲鳴を上げた。
美央は後退りしているが、余裕がある。
「やれるもんならやっ「死ねや」
美央にはアッパーと頭にみぞおちしてやった。
2人とも死にかけている。
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