第一章 私の病気

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その言葉を聞いた夫は、涙を浮かべながらこう言った。 「あぁ、今日は休みなんだよ。」 「あらそう。あっ私こんな事している場合じゃあないわ。早く夕食の用意をしないと。」 私は起きようとしたが、夫は私をそっと制した。 「今日はいいんだ。夏子が家にいて夕食を作っているから。」 私はそっと台所の方を覗いた。夏子がしっかりした手つきで夕食を作っていた。「あら、あの子いつの間にあんなに大きくなったのかしら。しっかりしているわね。」 「お前夏子は今年でもう33だよ。今年も2人持ったら、そりゃあしっかりしてくるよ。」
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