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「・・・そんな・・・。」
夏子の目から、再び涙が溢れる。母の両肩に手を掛けた。
「そんなんじゃあ無い。私の母は、私なんか忘れる訳ないよ。忘れている振りなんか止めて!お母さんは嘘をついてたって笑ってよ!何で病気になっちゃたの?私の全てを思い出して!お母さんの心から私を消さないで!」
ありったけの思いを母にぶつける。でも母は、目をぱちくりさせ夏子を見つめるだけだった。
夏子はアルバムを取り出し、母に語りかける。
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