第2章 奇跡

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夏子は涙を堪えながら、必死に母に語りかける。 「本当に全部忘れてるの?大切な思い出まで。私の事まで。奇跡はもうないの?全部思い出さないの?ずっと一緒にいたのに・・・、もう母さんは私の心の支えになれないの?病気から母さんを返して!」 とうとう涙を堪えきれなくなり、再び泣き出してしまった。「嫌だよぅ・・・。私を心から消さないで!母さん。」 夏子の言葉と涙を見た母は、突然目に力が入ってきた。 「母さん・・・、私あなたの母さんなの?」 夏子が驚いて母を見つめた。母の目に光が戻ってきた。
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