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「そう、あなた私の母さんなのよ。」
母が必死に何かを思い出そうとしている。
「あなたの名前は夏子?」
母の心はまだ私がいた。いてくれたのだ。心までは汚されて無かった。
「うん夏子よ。」
まだ母は、何かを思い出そうとしている。
「あ・・・、あの写真を見せて。」
夏子は母にアルバムを見せた。
「これじゃあ無い。一つだけかわいい熊の付いたアルバムがあったでしょう。戸棚の奥の鍵が付いた入れ物に入ってあるわ。鍵はタンスの一番上に入っている。」
夏子はタンスから鍵を取り出し、入れ物からアルバムを取り出した。
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