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「これは!!。」
忘れもしない。夏子が生まれた時のアルバム。
「ほら産まれて直ぐの写真。」
夏子が産着にくるまれ、母に抱かれていた。
「あなた本当はね、死んでいたかもしれないの。流産の一歩手前でね、帝王切開しなくちゃあいけなかったの。」
「私が?」
母は赤ちゃんの夏子を撫でるかのように、写真をなぞった。
「でも予定日より早くね陣痛が来て、普通に産まれたのよ。あなたが出てきた時、これからも私があなたを守らなくてはいけないと思ったのよ。」
そして母は夏子の頬を撫でた。
「愛しい我が子。産まれてきてくれて有難う。大きくなって。これからも自分を大事にして生きていきなさい。これが母さんの最後の願いになると思うの。本当に大事に生きるのよ。」
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