第七章:ラブレター

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第七章:ラブレター

「じゃあ母さん行こうか。」 私は車椅子に乗り、隣にいる妻に声を掛ける。 「どなた様か分からないですけど、散歩は楽しいねぇ。」 私が分からないのは日常茶飯事。でも大丈夫だ。きっとまた奇跡はおこる。 今日は妻と花見でデート。もちろんプロポーズの桜まで。デートって言っても二人とも車椅子なので、娘と孫に車椅子を押してもらいながら行くのだが。 今日は本当に気持ちのいい天気だ。二人共体調はいい。桜の場所まで、妻と新婚の頃の写真を見た。一枚目は結婚式の時の写真。
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