第七章:ラブレター

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「お父ちゃん。」 やっとその言葉が聞けるのか。 「何だい?」 私は不安と期待が入り混じった。妻がこのまま思い出さなかったらどうしようかと。とうとう私一人だけの思い出になってしまうのか。 「今日はお父ちゃんに手紙を持ってきたの。」 何を言っているんだ。もう字なんかかけるはずないのに。 妻は鞄から手紙を取り出した。 「読んで。」 妻は照れくさそうに手紙を差し出した。私は恐る恐る手紙を受け取った。 「これは!!。」 最近書いたものではない。紙は変色し所々破れかかっている。 「ずっと渡そうと思っていた。お父ちゃんへの気持ち…。」私への気持ち?私は手紙を読んだ。
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