第七章:ラブレター

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「だって不安だったんだもの。嫌われてしまったらどうしようと思ってずっと渡せずにいた。誰だってそうでしょう?不安だったの。だからあなたがプロポーズしてくれた時は、とても嬉しかった。やっぱり共に歩んでいく人だったんだって。」 「お前。」 目が熱くなった。こんな風に私を思ってくれていたのか。病気になってもずっと心の底から思ってくれていた。 「お父ちゃん…有難う。こんな私を見捨てないでいてくれて…。お父ちゃん、愛しているよ。」 妻が抱きついてくる。私はそっと優しく抱いた。 「私もだよ。愛している。」 妻がこれからどんな事になっても、私は妻を愛し続ける。私はそう誓った。
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