第9章:心の記憶

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第9章:心の記憶

今私は何処にいるの?何で喪服を着ているの?あの写真に写っている人は誰?全てが分からない。でも一つだけ分かる事がある。沢山人がいるのに何故か寂しい。涙が出てくる。分からない、寂しい…。 「さあ、お父ちゃんに線香をあげようよ…」 知らない女性が私の手を引き、焼香する所まで連れて行った。お父ちゃんって誰?分からなくて不安になる。すると女性が私の顔を見て、 「お父ちゃんが死んでしまったの。覚えているよね。お父ちゃんの事。」 分からない、分からない、寂しいけど分からない。
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