第一章 私の病気

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台所では、夏子と夫が話をしている。 「お父さん今度こそ私の言う事を聞いて。お母さん私の事忘れちゃってる。もうあんなお母さん見たく無い・・・。これ以上家では見れないのよ。もう施設に預けて・・・。ねぇお父さん!」 夏子は母が全てを忘れてしまう事が怖かった。私の母さんでいなくなる、そんな気がしていたからだ。でも夫は違った。「私は妻のそばにいたいんだ。頼むからもう少しいさせてくれ。妻があの言葉を思い出すまで。」
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