翌日

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俺達がガミガミと言い争っている間、美空は呆然と固まっていた。 そんなにショックだったのか? いや、美空は寧ろ、俺達をはやし立てるようなタイプじゃないか。 だとすりゃ、この反応は一体……? 「兄さん、どうしたんですか?一階まで話し声が聴こえてきますけど」 そう言って最早ドアと呼べなくなったドアから、ひょっこり顔を出したのは垣添 星也。 星空兄妹の兄にして、俺の知る限り最高の美少年である。 しっかり者の星也らしく、既に起きていたようだ。 星也は紺色のエプロンに、長めの髪を後ろで縛っている。 その姿が女子中学生にしか見えず、俺は内心で苦笑いした。 もともと中性的な容姿をしているが、こうなってはもう男には見えない。 しかも、その姿がそこらの女子よりもよっぽど可憐なものだから、笑うしかなかった。 尤も星也本人は自分の外見を気にしている為、「女みたいだ」などと口にする事はしないが。 「ああ、悪いな。ちと一悶着あってさ」 「お母さんが怒っていましたよ?日和さんが居なければ、今すぐ二階から突き落としてミンチにしてやるのに、とか……」 ちょwwwwwひでえwwwww相変わらずあの人、俺を人として認識してねぇwwwwww
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