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平日の、俺の起床時間は八時ジャストだ。
まあ、そうは言っても自分から起きる訳ではなく、日和に起こしてもらっているのだが。
寝る事が人生における最重要事項である俺では、誰かが起こしてくれない限り、際限なく惰眠を貪る事になる。
日和が起こしてくれなければ、今頃は遅刻常習犯となっていただろうな。
そんな訳で、平日に自分で起きる事など滅多に無い俺が……起きた。
目が覚めたのだ。
……今世紀、最大の衝撃である。
「どうしたんだ……俺は」
天井をぼんやりと見つめながら、俺は一言呟いた。
……やっぱ、昨日の事だろうな。
じゃなけりゃ、俺が七時なんて早い時間に起きる筈が無い。
昨日の事。
――俺と日和が、恋人になった事。
日和の事を考えると、こんなにも胸が暖かい。
好きだという気持ちが、溢れそうになる。
――うわ、なんつー事ほざいてんだ俺は。
まあ、要するに興奮冷め切らぬ状態という訳である。
ごろんと寝返りを打つと、俺はベッドの脇に置いてあった携帯を手に取る。
……七時二十分。
今から二度寝しても何だしな……着替えでもしとくか。
俺がベッドから起き上がろうとした、その瞬間――静かにドアが開いた。
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