翌日

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小さな体は、俺を抱き締めるには面積が足りていない。 それでも懸命に俺を胸に収めようとする日和は、世辞抜きに可愛かった。 ……すまん、冷静に状況を説明してるようなフリをしてきたが、どうやら限界だ。 ぶっちゃけ、凄く嬉しい。 朝から天国である。柔らかいし。 ニヤケが押さえ切れそうにない。 ……今、俺の顔は某ハンサム超能力者に負けない程、緩みまくっているだろう。 「この前の時は、春もこんな気持ちだったのかな」 えへへ、と笑いながら、日和は俺の体に更にすり寄る。 ……先日のお返しってのはそういうことか。 そういや最近じゃ、同じベッドで寝たのは二回目になるのか……。 まあ、あの時と違ってベッドに先に寝ていた方は、バッチリ目が覚めているのだが。 「あったかい……春」 子猫のように、すりすりと俺の胸あたりに頬ずりをする日和を、俺は抱き締めたくて仕方がなかった。 日和が本当に猫なら、ゴロゴロと喉を鳴らして、甘えた表情をしているだろうな。 ……いかん、ネコミミに尻尾に首輪を付けた日和を想像してしまった。 変態か? 俺は……いや、変態か。うん。 と、順調に(?)頭が狂ってきた俺であるが、本能のままに動かないのはある理由があった。 そう、男のロマン……とは言い過ぎかもしれんが、男なら一度は夢見るシチュエーションの為だ。
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