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少女の間違えた捨て台詞が可笑しくて、僕は小さく笑った。
「ギース様、逃がしてよかったのですか?」
足音ひとつたてずに僕の背後に戻ってきたドールが聞いてきた。
「うん。
今度あの子にそんな物騒な物向けちゃダメだからね」
振り返りながらドールにそう言うと、了承したみたいで頭を下げた。
さらりと銀の髪が揺れる。
さてと、残ったアップルパイを片付けようかな。
椅子に座りすっかり冷めてしまったアップルパイを口に運んだ。
冷めていてもおいしい。
あの子は明日もまた来るのかな?
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