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「素敵な名前だよ。神様の花なんだから」
そんなこと、言ってくれるのはあなただけ。
今まで我慢していたものが溢れ出して、声をだして泣いた。
小さな子供みたいでみっともないのかもしれない。
それでもあなたは優しくマリーの頭を撫でてくれるから。
マリーの涙を優しく拭ってくれるから。
その優しさに、今は甘えさせて。
いつも素直になれなくて可愛くないマリーだけど、今は素直に甘えさせて。
「マリー、キミは神様からの贈り物だよ」
優しく囁くようなその言葉に、どんどん胸が熱くなる。
本当にそう思っていいの?
マリーは生まれてきてよかったんだね?
あなたがそう言ってくれれば、生まれてきてよかったと思えてしまう。
初めてあなたに会いにきた理由は正反対なものなのに。
なのにあなたはマリーに優しくしてくれる。
受け入れてくれた。
たくさんたくさん嬉しくて、声をあげて泣き続けた。
その間ずっとギースはマリーの頭を撫で、涙を拭いてくれた。
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