prologue2

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福岡に送られるのは第4軍団と特殊第8軍団です。 皆さんご存知とは思いますが、共に保守的な強硬派の将軍に指揮されており、将来的に統一の障害となる事が予想されております。なお、福岡に送られる軍団の長には、反乱軍というのは仮称であり、共和国は反乱軍だと声明をだすが、それは敵を欺くためだと説明がなされます。 福岡に侵攻するという壮大で崇高な使命は、統一で用済みになるのではないかという不安を抱える強硬派の将軍達を喜ばせるだろう。 この作戦のゴールはどこですか、とイム・カンサンが聞いたが、おそらくゴールは決めなくていいのではないか、とリ・ヒョンソプが言って、説明員がその通り、と声を出した。 九州で、反乱軍とアメリカ軍が対峙すればそれで目的は達成出来るのだとパク・ヨンスは思った。 中国とアメリカの緩衝地帯が、半島から九州に移るだけでよい。 在日米軍との戦闘が起こる必要はない。 また、日本政府には、福岡市民を巻き添えにして戦争を始める度胸も勇気も戦略もない。 日本は九州を日本国から切り離すかも知れない。 日本が経済運営を誤っていなかったらこの作戦は無かったな。 リ・ドンホがそう呟いた。 日本は経済運営を誤った訳ではありません。
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