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相変わらずパールは不思議そうな顔をしている。
「あ…パールさん、ちょっと外で話しが出来るかな?」
「はい…構いませんけど」
パールは北村と共に外へ出て立ち話を始めた。その目の前には黒塗りの高級自動車が北村が乗り込むのを待っていた。
「じゃあまた…近いうちに会いにくるよ」
「それは構いませんけど…何故会いにくるんですか?」
北村は一歩前へ出てパールの前に立ち塞がった。
そして…
「んっ?!!!」
北村はいきなりパールのファーストキスを奪った。
〓バシッ!〓
「何するんですか!変態!」
パールは北村の右頬を強烈に張り倒した。
北村は暫く茫然とした後、叩かれた方の頬を摩りながら…
「ごめん…」
小さく頭を下げ、車に乗り込んで去っていった。
「うぅ…総治にあげる筈だった私のファーストキス…どうしよう…」
パールはファーストキスを奪われた事を総治にどう説明どうしたらいいか分からず、その場に座り込んでしまった。
「パール君…北村様はお帰りに…」
「ふぇえん!てんっ!ちょぉお!」
「うわっ!どうしたんだい?」
パールは北村にファーストキスを奪われた事、思わずビンタしてしまった事を全て話した。
ーそして夕方ー
「店長の具合はどうですか?」
「まだうなされてるよ…まるでこの世の終わりが来るみたいにさ…」
「私が北村さんをひっぱたいたせいですね…」
「まぁね…でも仕方ないんじゃない?でも北村も悪いよ…私はパールちゃんの味方だよ!」
三村はパールが首になるなら、一緒に店を辞めるつもりだった。
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