さようなら。

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「……もしもし?」  電話の向こうから、返事は無い。  返事の変わりにあるのは、むせび泣くような君の母親の息遣いのみ。  ……僕の予感は嫌な所で当たってくれる物だ。  気が付くと僕は走り出していた。  もし、僕の予感が正しいのであれば君はそこに居るのだろうから。  久しぶりに全力で走ったせいか、呼吸がままならないが、気にせずに走り抜ける。  目指す場所は、大学付属病院。
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