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「おそーい」
私はセイちゃんを外で待ち伏せしていた。
セイちゃんは相変わらず携帯をしながら登場した。
私の目は見ずに、携帯を見たまま話す。
「ごめんごめん。だって急すぎんだも。こんな夜になんだよ?大したものじゃなかったら承知しねえからな。金だったら許すけど」
目には携帯しか写ってない。
「もー。携帯ばっかりしないで。てか何やってるの?」
「麻雀やってんだよね。めちゃ面白いよ」
ケラケラ笑うセイちゃん。
なんだゲームか。
メールじゃなくて本当によかった。
そんなことより。
「ねっ、ねっ。セイちゃん。お金よりもっと楽しいプレゼント、用意したよっ。セイちゃん絶対喜ぶ」
「あー?なんだよー」
私はセイちゃんの腕を組んで倉庫の中に入っていった。
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