浜野栄太

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宮田を色んなところに連れて行った。 服も買ってあげたしなんでも買ってあげた。 荷物が増えるばっか。でも俺は宮田を元気付けたくて必死だった。 気づけばもう夜。だけど宮田は無言だった。家から連れ出したときのまま、とろりと半開きの目。 「うははー!マジ受ける!あの終わり方無くね!??腹痛え~」 映画を見終わり、俺は1人腹を抱えて笑っていた。 ふと宮田を見ると無表情。……まずい。また1人で楽しんでる? 宮田はゆっくり言葉を発した。 「浜野くん……もう……」 帰ろう? 宮田がか細い声でそう言おうとしたのを、俺は遮った。 「ゲーセン行かない!??なんかめちゃめちゃUFOキャッチャーしてえー」 戸惑う宮田を無視して再び手を引く。 駄目だこんなことしてても宮田は変わらない。駄目だどうしよう。 でもこのまま帰したくない。
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