浜野栄太

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    やっべー。 また何一人で盛り上がってんだよ。 宮田からしたらこの一連の俺の動作は謎でしかない。とにかくこの状況を説明しないと。 「なんだっけ???なんか意味わかんねーな。なんでこんなこと言ってんだろな!わけわかんないね!」 あははは。とにかく、笑う。説明も出来ない。説明できる問題じゃなかった。 もう何やってんだろ どうしたらいんだよ。 盛大にシクった俺は 何を思ったか どうすることもできずにヌイグルミを掲げ、 今心にある切実な思いをそのままヌイグルミに言わせた。 「元気だしてマリアちゃん」 宮田はそれを呆然と見上げている。……もうどんどん状況が悪化するばっかじゃん。もう無理。 「!」 その時だった。宮田の口角が、段々と上がっていくのがわかったのは。 宮田は肩を揺らして笑いを堪えるように言った。 「浜野くんって、面白いね」 綺麗に微笑んだ宮田。やばいめっちゃ可愛い。 なんとなく全てが報われたような気分になった俺は宮田の頭を数回撫でて言った。 「帰るか」 少しの沈黙の後、宮田はそっと頷いた。 「うん」
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