5月 初夏の眼差し

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将吾「ちは~」 マスター「ああ将吾くん、いらっしゃい」 高校生「よう」 今のうちに説明しておこう。 こいつは 高野准(たかのじゅん)。中学校で同じクラスだった奴だ。 異常なまでのモテ男で、腹が立ったから先月は登場させなかったが、そこにいたので、仕方なくだが出してみた。 将吾&准「なんでお前がいるんだよ」 准「だろ?」 将吾「こいつ、できる!」 准「ははは」 言うことを先読みされて、若干うざいね。って言いたかったが、スルーしてみた。 将吾「マスター、いつもの」 マスター「コーヒーとスコーンとオレンジジュースだね」 将吾「ありがとうございます」 マスターにはいつもので通じるようになったが、他の人には通じない。 店員「はーい、お待たせ」 将吾「あ、すみません」 この人は 木村藍(きむらあい)さん。教育大学の学生で、遥さんと仲がいい。ここで遥さんと話していると、藍さんが話しかけてきたのが知り合ったきっかけ。 藍「ねぇ将吾くん、こんどの土曜日なんだけど、暇かな?」 将吾「ええ、まあ」 藍「じゃあちょっちつき合ってもらえるかな?」 将吾「…どうしたらいいんですか?」 藍さんは俺を下僕かなにかと勘違いしているのかと、錯覚してしまうことがある。 だが今回は普通だった。
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