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『凄いきれい……』
声のした方を見ると、車を降りた知奈美が車の進行方向を見てつぶやいたのだった。
3人も釣られて見ると、今いる丘の下の方に長閑な農村とキラキラ光る海が見えた。
『景色はすごいな……でもこの霧は…って消えてる!?』
崇史はそう言うと走って車の後ろに行った。
そこには先程まであった霧の壁はなく、緑豊かな夏の風景が広がっていた。
『これだけ天気が良いんだからさ、霧も晴れたんだよ。
気にしないで早く行こうぜ』
智也の声に気付いて車の方を見ると、智也が助手席の窓から顔を出してこちらを見ていた。
3人共すでに車に乗っており、運転手の崇史が戻ってくるのを待っている。
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