凡庸な俺の物語

第一章 前編

そしてすぐに部屋にこもって服を着替える。

義妹と一緒に居続けるのが辛い、というのもあるが
ここでは親が原因だ。

別に虐待されたり嫌われたり無視されたりしている訳じゃない。

俺のことも義妹のことも大切に思ってくれていることくらい解っている。

それでも、どうしても義妹を褒める。

まぁ、至極当然の事で
一日一日過ごしていてどちらのほうが出来が良いか、と問われたら間違いなく義妹…フィーネの方だろう。

俺だって褒められたり怒られたりする。
フィーネだって同じだ。

だけど違うって気がするんだ。

ただ、そう思うのが嫌なだけなんだ。