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「んっ、眩しい」
どうやら眠ってしまっていたらしい。
西日が窓から入ってきていたようだ。
俺はベッドから降り、直ぐにカーテンを閉めた。
「ふぅ…」
毎日陥る思考の迷宮。
出口が見えずにさ迷うだけ。
本当に出口があるかどうかすら分からないが。
コンコンッ
「兄様?」
すると部屋のドアをフィーネにノックされてまた気が付いた。
別に寝ていた訳じゃないが。
また思考の迷宮に踏み居るところだったようだ。
「なに?」
とりあえずフィーネ返事だけは返しておく。
「あのね、ご飯だから来てね」
どうやらそんな時間まで寝てしまっていたらしく、急に空腹感に体が襲われた。
「今行く」
「うん」
普通こう返事をしたらドアから離れて先にリビングに行くだろう。
しかしフィーネは違う。
俺が出てくるのをずっと待っているのだ。
俺にはそれが無言の圧力に感じて直ぐに部屋を出る。
毎日こんな感じなので半ば日課の様になっていたりするのだが。
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