34454人が本棚に入れています
本棚に追加
「でね、A組って自信家ばかりなのよ」
「だよな、皆ピリピリし過ぎなんだよ」
「告白してくるならもっと下手に出なさいよって話よね」
「ああ、全くだ!ムカつくんだよな」
家を出てからずっと二人は愚痴を言い続けていた。
俺は半分スルー
フィーネは苦笑い
アルはニコヤかに
完全に性格が出ていたりするが、レベッカもロイも気にせずに話続ける。
俺も何時もならこのままスルーし続けて学校に着く筈だった。
しかし…
「別にモテたいわけでも、先生に誉められたいわけじゃないのよ」
「だよなぁ、俺だってそうだ。ただ皆で笑っていけりゃそれでいいってのに」
「レイもカレンもミーナも同じこと言ってたよ」
「はぁ…俺は友達と遊んでられるなら『普通』で良かったよ」
「私も、今みたいに忙しいのは嫌よ。…『普通』だったら楽だったのに」
その会話は無視できなかった。
普通が良かった?
何を言ってるんだ?
普通の辛さも苦しさも知らない奴等が…
そう思った、思ってしまった瞬間、俺の中で我慢していた何かが爆発した。
最初のコメントを投稿しよう!