畳から生える手

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やがて、娘は中学校三年生になり、進学の準備にとりかかろうという時期に入り、近頃、病気がちだった父親が寝込み、医者の往診を受けましたが、原因がわからずそのまま自宅療養する事になりました。 夏休みのある朝、いつものように父親の様子を見に行った娘はあまりの無惨な光景に目を見張り、動けなくなってしまいました。 父親はカッと目を開いたまま、凄い形相で息を引き取っていたのです。 やがて、医者が駆けつけ、突然死として判断されましたが、首に鬱血の後があり、他殺の可能性もあるというので司法解剖されたのですが、結局、心不全の自然死として処理されました。
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