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戦(早っ!?)
そして大男は右手で戦の胸ぐらを掴み、腕を引いた。
戦「うわあっやめろっ!!」
そして戦を掴んだまま右腕を勢い良く伸ばし、ロッカーに思いっきり叩き付けた。
戦「ぐはああ………」
戦はロッカーに少しめり込んだ。
しかしさっきの決意のお陰か意識は何とか保っている。
もう戦の目に恐怖は映っていなかった。
その目は生きたいと切実に願い、必死に生にしがみつく獰猛な目に変わっていた。
そしてその獣の様な目で大男を睨みつける。
大男は少し驚いた様で、一瞬だけ力が緩んだ。
その隙を見て戦は大男の右手を振りほどき手から抜け出した。
そして陸上選手並の早さで後ろに走り大男から距離をとった。
戦(このくらい距離があれば、ある程度は平気なハズ。
でもこっからが本番だ。
さて…本気のパンチも効いてない相手とどう闘う?)
戦は必死で考えた。
戦(生きる方法は…
大男を倒す方法は…)
戦の頭の中ではもの凄い勢いで情報が飛び交う。
今まで生きてきた経験を思い出しこの状況を打開する方法を導く。
そしてあっという間に戦は頭の中に一つの手段を見出だした。
戦(そうだ!思い出した!
生き残る方法が一つだけある!)
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