主人公。

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「知らない」 …そう答えたら殴られた。 グーで。容赦なく。 左の頬が赤くなり ジンジンする。 「お母さんが夜勤だったから…早く帰って妹の夜ご飯作らなきゃいけなかったし」 「…それで?薄情者は声をかけておいて帰ったの?交番には連れていけても それ以外のことに付き合えないって言うの?」 殴った割には 冷静な口調だった。 それが 私に威圧感を与えた。 この少女のことを怪しいと思うことは出来なくなっていた。 頬の痛みはもうない。
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