106人が本棚に入れています
本棚に追加
あれから、学校に着いた私は休み時間さえあれば燎華のことを考えていた…。
そもそも、私が鬼と契約する意味があったのかな?
当主様がやれって言われたからやったけど…。
私一人の力だと千沙姉さんのように妖を禄に祓うことも出来ないのに…。
次期当主と決まっている千沙姉さんは凄いな…。
「零。燎華君は?」
「えっ、何?」
我に返り見上げると、最近友達になった紘子がいた。
私と同じ霊感体質。
共通する点があるせいか直ぐに打ち解けた。
ちなみに、紘子には燎華が鬼であるということは秘密にしている。
「あー―――…またサボリか。」
授業がだるいと連呼していたぐらいだから、どっかでサボってるに違いない。
あーあ、本当ッ燎華と契約した意味あったのかな~…。
傍にいないなら意味がないと思うんだけど。
「ねぇ、零。探さなくていいの?」
「誰を?」
「勿論、燎華君を。」
最初のコメントを投稿しよう!