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横向きに倒れ、目を瞑っている藤堂は呼吸をしているのか疑ってしまうほど動かなかった。
「おい、平助!!大丈夫か!?」
永倉は慌てて駆け寄り、藤堂の上半身を起こし支えた。
焦る彼の耳に届いたのは彼とは逆に能天気な声だった。
「あっ、新ぱっちゃん?大丈夫大丈夫~。目に血ぃ入って開かないし痛いけどねっ」
「おまっ……死んでるかと思ったぞ…」
永倉は今度は呆れた声を出す。
「だって死んだふりしてたんだもん。わざわざ死体は狙わないでしょ?」
今の状況を理解しているのか疑いたくなってしまう様な反応に永倉は大きくため息を吐いた。
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