入学式

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そう思った咲は少し身構えたが、次の彼の言葉により意味をなくした。 「あの…彼氏面なんかしてごめんな!?あんま気にしないでくれ!!じゃっ!!」 彼はそういうと走り出した。 「あ…」 あの人……助けてくれた……まだ…お礼言ってない… そう思いながら我に返ると、咲はいつの間にか走り出していた。 咲は普通の女の子よりも運動ができる。だがやはり男子だけあって足が速く、少しずつ差が広がっていく。 これじゃ……追いつけ…ない…… そう思いながら追いかけていると、彼はある場所で立ち止まった。 あ…この高校……あの人も……ここに入学…するんだ… そうわかったときには、すでに彼の腕を掴んでいた。
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