3人が本棚に入れています
本棚に追加
彼女が居なかった。別の部屋に移動したのか考えてたら、看護婦がやってきて、彼女が居た場所のベットの後片付けを始めた。僕は居なくなった彼女の事を看護婦に聞いてみた。
「あの…」
「ん?何かしら?」
「彼女は…?」
手を止め、暗い顔。暫く経った時、看護婦がこう言った。
「彼女…夜中に容体が悪化してね、夜中に亡くなったの…」
「え…今、何…て…」
暗い顔しつつも、看護婦は正直に言った。
「彼女はもう…この世から去った…頑張って生きてたのよ?…きっと天国に行けるわ…」
「そ、う…です…か…」
看護婦の声は震えてた。本当は言いたくなかったのかも知れない。けど、正直に言ってくれて嬉しかった。でも、僕の心は何かに取られたかように穴が空いた。
最初のコメントを投稿しよう!