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「あぁ、荷物なら適当にセッティングしちゃった!ごっめーん!」
…荷物の「に」も言ってないのに幸恵から自分が送った引っ越しの荷物の話が出てきた。
と言うより、一言も発していない。
「安心して、怪しいモノは私の秘密の棚にあるから☆」
怪しいモノを送った記憶がない。
しかし何か没収されたのなら、後で幸恵に理由を聞き出して返して貰わなければ…。
「まっ、お喋りはココまでにして、お二人方何食べたい?」
そう言えば電車の中で食べたおにぎり一つしか食べていないことに気付き、急にお腹が空きだした。
「お弁当でいい。お母さん、つくれないんでしょ。」
「ぐはっ!!…わ、我が子は着実に腹黒く育ってます…誰に似たのかしら…ブツブツ。」
…少し疲れが残っているが、先程の感謝のお礼に自分が作る旨を話し、冷蔵庫を開ける許可を聞いた。
「え…?貴女が作ってくれるの?い…い…」
い…?
ガタッ
「いやっほー!!ひっっさしぶりの手作り!!ここんとこ店屋物で栄養偏ってたのよね~。」
幸恵はいきなり立ちだし両腕を高らかに挙げ、大声で叫んだ。
いきなりのことで吃驚して、数秒間硬直してしまった。
「鈴が一応作れるんだけど…何でか最近作ってくれなくて。まぁあなたが作ってくれるから大丈夫そうね!あぁ後、材料は適当に使ってね。ゲル状になってるやつは…ないと思う、多分。」
結局、自分が作ることになった…。
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