月光館

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というより、仁にこれ以上自分の赤面をみられたくなかった。 「べ、別にそんなんじゃないから!大丈夫!」 舞は部屋を飛び出した。 「な、なんだよ。あいつ・・・。」 仁はわけもわからないままベッドに倒れた。 「青いわねぇ・・・。」 ドアの前には沙希が立っていた。 「うわっ!びっくりした。沙希さん・・・。」 「青春ねぇ、仁君。」 仁には何のことかわからなかった。 「じゃあね~。後で談話室にちゃんと来るのよ。」 そう言い残して沙希は部屋を出ていった。 「なんなんだよ、あいつら・・・。」 仁はもう一度ベッドに顔を埋めた。 ふと、仁は部屋の割り当てについて考えた。 一号室は冬摩。 二号室は仁。 三号室は彩乃。 四号室は静馬。 五号室からは談話室を挟み隣の廊下にある。 五号室は沙希。 六号室は舞。 七号室は愛美。 そして、八号室は沖先生だ。 このような割り当てになった。 右側の廊下に女子が、左側の廊下に男子が、という形。 彩乃は兄の隣。 決めたのは、清水らしいが。 妥当な部屋割りだった。 後で誰かの部屋に遊びに行くか。 そんなことを考えながら、仁は天井を見つめ続けていた。
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