到着

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彼の名は杉村冬摩(すぎむら とうま)。 オカ研の部員で、仁の同級生。 冬摩も何故か仁の事を気に入っていて、仁を追ってオカ研に入部した。 ただ、冬摩はオカルトに興味があるわけでもないのに沙希テストを勉強もせずに一発で合格した強者だ。 冬摩も成績優秀で見た目もよく、女子から支持されている。 なぜこうもオカ研には、イケメン美人が集うのか・・・。 永遠の謎だ。 「冬摩、お前ももうくたくただよな?今日は何もせずに飯食って風呂入って寝たいよな?」 仁は、冬摩に意見を求めた。 実は、宿に荷物をおろした後、今来ている月光島の探索がある。 考えたくもないイベントだ。 「僕はどっちでもいいかな。車内でも船内でも比較的リラックスできたしね。探索、楽しみじゃない?」 冬摩は敵、と仁は認識した。 「俺は疲れたの!探索なんて嫌なの!沙希さん、やめましょうよ。」 仁は沙希に必死に訴えるが無駄のようだ。 「スケジュールに従いなさい。仁、あなたは私に絶対服従なのよ?」 沙希は誇った風に言う。 「い、いつからそんなことに・・・。」 仁はわけもわからないでいた。 「いつからでもいいじゃない。とにかく私に従うの。いい?」
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