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稽古後
ひとり舞台にたたずむゆうじ。セミの鳴き声に混じって稲垣純一「クリスマスキャロルの頃には」が流れている。
ゆうじ「おれ、なにしてるんだろ」
キリエが一人で出てくる。少し髪が乱れている。
キリエ「ゆうじ君、まだいたんだ」
キリエはそのまま立ち去ろうとする。
ゆうじ「待てよ。お前、演出と……」
キリエ「何?」
ゆうじ「演出と……その……この暑い最中に、クリスマスキャロル……してんのかよ!」
キリエ「……悪い?演出と付き合っちゃ悪いの?」
ゆうじ「いや……そういうわけじゃ……」
キリエ「じゃあね」
キリエ立ち去ろうとする。
ゆうじ「キリエ!」
キリエ「何!」
ゆうじ「おれ、お前のことが……」
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