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「…斎藤、もう部屋に戻ってるかな。」
廊下を移動しながらそんなことを考えていた皐月はふと玄武のほうを見た。
「玄武、斎藤にはさっきみたいな口聞いちゃだめだぞ。あと、ここではあんまり人前に出てきて話してもだめ。」
玄武は今は隠形しているが、先程土方に文句を言うときには思わず…なのだろう、姿を見えるようにしていたのである。
『なぜ土方はよくて、斎藤とやらはいけないんだ?』
皐月はう~ん、何て言っていいのかわからないけど、と前置きする。
「あれだよ、玄武のあの一方的な喋りはあ・る・意・味、一種のイジメだからね。しかも土方はイジメていいタイプのピュアさんだけど、斎藤はイジメちゃいけないタイプのピュアさんだから。」
…土方の扱いがひどい気がする。
土方がピュアという時点で玄武は間違っていると思ったが、とにかく斎藤はイジメてはいけないということだけは頭に叩きこんだ。
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